#

プロジェクト

Projects

帆主機従ハイブリッド船「ウィンドチャレンジャー」プロジェクト・フェーズ2

  • 早稲田卓爾教授
商船三井、大島造船との共同研究(2018~2021年度)
実船製造に向けた産学共同研究


 来るべき低炭素社会へ向けて、船舶においても推進エネルギーのグリーン化が今後のグローバルな最重要技術開発課題となっています。「ウィンドチャレンジャー計画」は、これまでの常識を超えた巨大な硬翼帆を開発し風力エネルギーを最大限に取り込むことによって、現在全て石油燃料に頼っている大型商船の燃料消費を抜本的かつ大幅に低減させ、船舶からのCO2排出削減と将来の燃料費の高謄に対処するための次世代帆船の開発を企図して、2009年10月より東大を中心とした産学共同研究として発足しました。

 8年間の研究開発の結果、巨大な伸縮可能な硬翼帆(高さ50m、幅20m、面積1,000m2)と、これらを9枚搭載した大型貨物船(ケープサイズバルカー:載荷重量18万トン)、そして、4枚搭載した貨物船(バルカー:載荷重量8万4千トン)での技術的· 経済的· 法規的な成立性が確認されました。船の性能としては横風(風速約12m/s) を受けた場合にはエンジンを使わなくてもほぼ従来の機走船と同等の14ノット航海速力を得ることが出来ること、また、無風状態や帆の使えない向い風状態も含めた実海域航海シミュレーションを行った結果、9枚帆とエンジンのハイブリッド航海で年間平均30%程度(日本/北米西岸航路)の燃料消費低減が可能であること等が判りました。

 この結果を受けて2011年10月から、プロトタイプとしての大型伸縮式硬翼帆(1/2縮尺モデル:高さ25m, 幅10m) の陸上屋外実証実験を行い、実船搭載に向けてのデモンストレーション及び最終的な設計資料・データを入手して実用化につなげる研究を行ってきました。

 このような研究開発のフェーズ1を終え、フェーズ2では、帆を搭載した実船を就航させることを目標に、新しい共同開発の体制での活動を2018年1月より開始いたしました(民間2社(商船三井、大島造船所))。東京大学では、運航法・航路選択の最適化に資する基礎研究を継続するとともに、風波予測データベース、最適航路選択プログラム、燃料消費推定プログラムを統合したウィンドチャレンジャー・ナビの開発を行います。

図1 展帆航海中
図1 展帆航海中
図2 縮帆荷役中
図2 縮帆荷役中


前の記事へ 次の記事へ

ページの先頭へ