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専攻長挨拶

Greetings

海洋は、地球表面の7割を占める表層での熱・運動量、水蒸気・二酸化炭素など気体(物質)のやり取りを通じて、また何千メートルもの深層における地球規模の海水の大循環によって気候に影響を与えています。またプランクトンからクジラまで豊富な多様性をもつ生物の宝庫である海洋は、食物の他にも、鉱物・化石燃料と再生可能エネルギーの巨大な供給源です。そして、膨大な物資の通り道としても利用されています。

海洋をよりよく知り、上手に利用することは、私たちの生活や経済にとって、また人類の持続的な発展にとって大切なことだと分かります。しかし、一部の沿岸域を除いて、広大な海洋のほとんどで専門家以外がアクセスを試みることはありませんし、特に極域や深海ともなれば、高度な知識と技術を持ち合わせなければ、たやすく進入を跳ね返されるでしょう。つまり、海洋を知り、利用を可能とする技術開発とそれを担う専門人材の育成が欠かせず、その重要性は増すばかりだといえるでしょう。

本専攻は、我が国の海洋基本法とそれに基づく海洋基本計画と歩調を合わせ、2008年から活動をはじめ、昨年度に10年目を迎えました。時を同じくして、第3期海洋基本計画が策定され、(1)海洋の産業利用の促進、(2)海洋環境の維持・保全、(3)科学的知見の充実、(4)北極政策の推進、(5)国際連携・国際協力、(6)海洋人材の育成と国民の理解の増進、の6つの主要施策に対する基本方針が示されています。研究と海洋専門人材の輩出を通じてこれらの施策に貢献し、海洋技術の産業化と技術論に立脚した政策展開で社会をリードすることが本専攻の目標です。10年の節目に開催された外部有識者による評価と設立10周年記念シンポジウムで頂いた共感と励ましを受け、目標に向けた次の航海に出る、そんな気持ちを専攻スタッフで共有することができました。

この1年間、専攻長として舵を取り、優秀な仲間がうみ出す推進力で力強く前進していきたいと考えています。そして、海洋に関心のある学生に本専攻を志望していただき、新しい仲間に加わっていただければ幸いです。


海洋技術環境学専攻 専攻長
村山 英晶
海洋技術環境学専攻 専攻長 村山 英晶

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